服はただ着るものではなく、その時代の雰囲気や価値観、若者の気分を映していたように思います。
昭和のメンズファッションには、今とは違う男らしさがありました。
少し大きめのジャケット、きっちりしたシャツ、革靴、整えられた髪型。
大人の男性は、どこか背筋を伸ばして歩いているような印象がありました。
スーツ姿にも今より重みがあって、仕事着でありながら、その人の生き方まで見えるような雰囲気がありました。
一方で、若者の服装には反発心や勢いもありました。
ジーンズ、革ジャン、開襟シャツ、派手な柄物。
今見ると少し濃く感じるファッションでも、その時代にはそれがかっこよさだったのだと思います。
昭和の服は、良くも悪くも個性がはっきりしていました。
流行に乗るというより、自分はこういう男だと見せるような強さがありました。
平成に入ると、メンズファッションは一気に幅が広がったように感じます。
カジュアルな服が当たり前になり、スニーカーやパーカー、デニム、チェックシャツなどが日常の中に自然に入ってきました。
きっちり決めるかっこよさだけではなく、少しラフで自然体なかっこよさも広がっていきました。
平成の前半には、少しゆったりしたシルエットやストリート系の雰囲気も目立っていました。
ダボっとしたパンツ、大きめのトップス、キャップ、派手なスニーカー。
当時の写真を見ると、今とは違う若さと勢いがあります。
平成の中ごろから後半になると、清潔感やシンプルさも重視されるようになりました。
細身のパンツ、無地のシャツ、きれいめジャケット、シンプルなスニーカー。
派手に目立つよりも、自然にまとまっていることが大事になっていった気がします。
昭和のファッションには、少し不器用だけれど力強い魅力がありました。
平成のファッションには、自由で軽やかな魅力がありました。
どちらが良いというより、それぞれの時代にしか出せない空気があります。
今のメンズファッションは、昔よりもずっと選択肢が増えました。
古着で昭和っぽい服を楽しむこともできますし、平成のストリート感を今風に取り入れることもできます。
昔のファッションを懐かしむことは、単に古い服を思い出すことではありません。
その時代の街の雰囲気、音楽、雑誌、テレビ、友人との会話まで思い出すことなのだと思います。
あの頃の服は、今見ると少し照れくさいものもあります。
でも、その照れくささも含めて懐かしいのです。
昭和と平成のメンズファッションには、今の流行にはない味があります。
古く見えるものの中に、今だからこそ新しく感じるものもあります。
たまには昔の写真や雑誌を見返して、あの頃のファッションを思い出してみるのも面白いかもしれません。
服の形は変わっても、その時代を楽しんでいた気持ちは、今もどこかに残っているような気がします。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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